さて、今回筆者がプレイしたゲームは「RUSSIAN CAMPAIGN」です。本ゲームは独ソ戦全体をテーマにした広大かつ重厚な構成となっています。そのため、ウォーゲームの入門編といえる「ダンケルク」や「ミンスク」などで培った技術に加えて、複数戦線を同時に見る目が要求されます。
筆者は枢軸国側でプレイしました。国防軍の装甲部隊を的確に運用し、モスクワを目指します。
初期配置を終え、ゲーム開始です。史実通り枢軸側が先攻。第1ターンは脆弱なソ連軍初期部隊を奇襲で一気に切り崩したいところ。本ゲームには戦闘比10:1以上で敵部隊を壊滅させることのできる「自動的勝利」システムや戦闘比を3追加してくれる「スツーカ」があるため、これを積極的に活用することが枢軸国側のポイントです。複雑な戦闘比計算に苦しみつつ、なんとか戦闘フェイズへ移行します。北方軍集団および中央軍集団は機甲部隊の集中運用とスツーカによる航空支援で越境、着実に進撃します。一方で南方軍集団はルーマニア方面の部隊との合流を画策し、ウクライナ方面を目指して進軍するも戦闘比は拮抗。山岳と湿地に挟まれた地形もあいまって苦戦しています。
2ターン目。北方軍集団、中央軍集団は鉄道移動で駆け付けたソ連軍を確実に撃破していきます。途中戦闘比7:1を組みながら撃破し損ねる場面もありましたが、おおむね順調に進撃しています。一方の南方軍集団は停滞気味。ちょっと嫌な展開です。
3ターン目。第1インパルスでは北方軍集団がリガを攻撃するも結果は痛み分けに終わります。このまま攻勢を……と考えていましたが、ここで先輩に指摘され次ターンから冬が到来することにようやく気付きます。そのため、第2インパルスであわてて部隊を北ドヴィナ川沿いに張り付かせ、急揃えの防衛線を張ります。
そして迎えた4ターン目。天候は降雪。加えて戦線後方にソ連のパルチザンが展開し、北方・中央軍集団は補給線が寸断されてしまいました。一方で南方軍集団は補給に苦しみつつも装甲部隊を撃破しました。ところがこのターン、ソ連側は親衛赤軍が増援として加勢。一気に戦線が危機を迎えます。
さらに5ターン目、占領都市数が不足しておりこのままではサドンデスで敗北となることが判明。ビテフスクを占領(画像では2個装甲部隊がスタックしています)し、虎の子の装甲部隊を犠牲にしつつも何とか耐えます。
6ターン目。天候は軽い泥濘です。北方・中央軍集団は少なくない装甲戦力を喪失したため、これ以上の進軍は不可能とみて止むを得ず目標をキエフ方面に変更。部隊の引き抜きを始めます。
しかしそんな矢先、親衛赤軍がビテフスクの歩兵部隊を撃破し同市を占領。占領都市数不足での枢軸国側のサドンデス敗北となりました。
続いて敗因の考察に移ります。1つ目は装甲部隊の運用方法です。北方・中央軍集団の戦力の要である装甲部隊を面で展開してしまったことでソ連軍とがっぷり四つで組む形となり、せっかくの衝撃力を生かしきることができませんでした。その一方で装甲部隊が過度に突出して包囲されてしまう場面もあり、部隊運用の未熟さを痛感しました。
2つ目は、目先の敵部隊に気を取られたことで天候の変化やソ連軍の増援を見越した部隊の展開ができなかったことが挙げられます。本ゲームにおける枢軸国側の部隊は冬季に機動力が鈍るため、そのことを見越した攻勢をかける必要がありました。
3つ目は言わずもがな都市占領の重要性です。先輩曰く「モスクワ、レニングラードなどは陥落する」とのことでしたので、北方・中央軍集団の部隊をよりうまく運用して本来の能力を引き出せていれば、都市の占領数で困ることはなかったでしょう。
総括といたしましては、サドンデス敗北という悔しい結果に終わりましたが、そのゲーム後には多くのアドバイスをいただき、実りある一戦となりました。対戦中にもかかわらず多くの助言をくださったM先輩、そしてゲーム後にご教示いただいた先輩方にこの場をお借りして感謝申し上げます。ありがとうございました。
以上で7月1日の活動報告を終わりといたします。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
特別企画「新会員はかく語りき」、おかげさまで大好評を博しております。この場を借りて、広報担当よりお礼申し上げます。本当にありがとうございます!!
さて、この企画も今回で6回目となり、これにより今年度の新会員全員から記事をいただいたことになります。新会員の皆さん、お疲れ様でした。「新会員はかく語りき」という企画はここで一区切りを迎えますが、新会員の寄稿という枠組み自体は今後も継続します。ぜひお楽しみに。
また、ハイクオリティでファビュラスな新会員たちの記事に触発されて、上級生もなにやらウズウズしている様子。これは期待大ですね!!
今回はこのあたりでお別れといたしましょう。広報担当シュガーローフがお送りいたしました。それでは、また。